男性社会の中で自分らしいキャリアを築くためには、女性特有の弱みを理解して、同時に女性特有の強みを伸ばしていくことが大事というお話。
私が働いている業界はとにかく男社会。入社した時は女性が全体に占める割合は1割以下という状態で、これはまた大変な場所に来てしまった、とその当時は思ったものの、女性だからと特別扱いされるでもなく、ここまでのびのびと働かせてもらってきた。そんな私も駐在員として海外に出た瞬間、駐在員の同僚や上司たちは全員(文字通り、全員!)男性になり、彼らの立ち振る舞いやマネジメントスタイルに、自分が女性であることを意識する瞬間が出てくるように。
例えば、男性は自分の実績や仕事ぶりをアピールすることがうまい。交渉も強気で行う人が多かったり、女性と比べると相手とぶつかることに躊躇しない人が多い気がする。私も周りに負けじと上司の立ち振る舞いを真似してみたりしたものの、自分の中のナイーブな部分が顔を出してしまい、どうにもうまくいかない。それで気付いたのが、彼らは幼い頃からスポーツなどで戦う姿勢を叩き込まれているということ。それに比べて私は「人にやさしく」「協調性が大事」などと言われて育ってきたのだから、いきなりサバンナの真ん中に放りこまれたようなもの。一体どうすれば・・・と思っていた時に出会った本。すべての働く女性におすすめの一冊。
この本の中では、女性がキャリアを築く上で障壁となる悪癖を12個の代表的なものにまとめて解説している。女性特有の強みは男性側の弱みであることが多く、逆もまたしかり。つまり、女性特有の悪い癖を理解して改善することと、女性としての強みを磨くことで、自分らしくいたままで男性と対等に渡り合えるようなる。私個人的には、人は強みを伸ばして伸ばしまくることで相手と差をつけることができると思っているのだけど(女性特有の強みの話はまたどこかで)、もちろん弱みを改善することも重要で、そのための一助となる本であることは間違いなし。
この本に出てくる12の悪癖は以下の通り。どうですか?耳が痛いなっていうもの結構あるのでは。私もまだまだこれら悪癖直し切れていないけれど、これからもこの癖が出てきたら「また出てきたな」と気付いて少しずつ直していければなと思っています。
悪癖1:自分の実績をきちんと言わない
コーチングの神様が教える「できる女」の法則, サリー・ヘルゲセン&マーシャル・ゴールドスミス著
悪癖2: あなたの仕事ぶりをほかの人が自然に気付いて報いてくれると期待する
悪癖3: 専門性を過大評価する
悪癖4: 人間関係を築くだけで活用しない
悪癖5: 初日から協力者を得ようとしない
悪癖6: キャリアより仕事を優先する
悪癖7: 完璧主義の罠に陥る
悪癖8: 喜ばせたい病
悪癖9: 矮小化する
悪癖10: やりすぎる
悪癖11: 反芻する
悪癖12: 自分のレーダーで注意散漫になってしまう